Look4Wieck.comへ、ようこそ!
この度、クラシック音楽を聴き始める皆様へという企画を始めまして、その第一回目の記事を書くのですが、以前よりご愛顧いただいております皆様にも、ここであらためて弊サイトにお越し頂きましたこと御礼申し上げます。
そもそも、このLook4Wieck.comというサイトを立ち上げ、また、CVLTVRA ANIMI PHILOSOPHIA EST ― おもにクラシック音楽な日乗というブログを運営して居りますのは、クラシック音楽は未だに一見様お断りとでもいった敷居の高さがありながらも、一方であまりな気軽な流行化も多い・・・これをどうにかできないかな?と考えからです。
私も専門家でもありませんし、素人の横好きクラシック・ファンなのですが、自分もこれを機会に勉強を進めながら、様々な曲があり、様々な演奏家が居て、なによりもちゃんと聴けば聴くほどどんどん面白くなると今更ながら感じ入っている次第です。このサイトそしてブログを通じて、こう感じていただけるお手伝いができないか・・・という思いで居ります。
ですので、様々な記事で推薦している録音は、あくまで当方の趣味で「こういうものはどうかしら?」と挙げているもの、皆様がいろいろと迷っていらっしゃる時に「ちょっとはご参考に」とお話ししている程度のもの、とお考えください。クラシックにお詳しい友人の方などいらっしゃったら、記事を肴に「どう思う?」といろいろ話をされるくらいが丁度良いかと存じます。
重要なことは、結局、皆様がご自分で本当に楽しまれて、少しずつでも、自分のペースでかけがえの無い一枚に出会うことだと思います。
このサイトはクラシック音楽の情報&ショップサイトであり、ブログはその店員が書く日々の話題という位置づけですが、ともどもAmazonのアフィリエートの収益で運営されております。
いま聴き始めた皆様が、いずれ私程度の知識などは無関係に、検索機能(Top頁に情報についているAmazon.co.jpとYouTubeの検索に便利な Classical Music Search βです)を自由にお使い頂ければ幸いです。ショップサイトとして運営できるか否かはそこに掛かっているとも考えて居ります。
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クラシック音楽を聴き始めた時には、曲のジャンルもいろいろあれば、作曲家も、演奏家もさまざま。では、べートーヴェンの第九を聴こうと思っても、お店に行った時に、どこを探して良いものやらほとほと困るといったことがあろうかと思います。私自身かつてそうでした。
上述の検索機能 Classical Music Search β は在庫数を考えると、クラシック音楽のさまざまな商品を購入するのに便利なAmazon、そして、ちょっと曲なり演奏を確かめるに便利なYouTubeでの検索をかなり簡便にしようというものです。これをお使い頂いた方々には、ブログで好評を頂くことがあって嬉しい限りながら、クラシックを聴き始めた方には、様々な名前や言葉にとまどいになることもあることでしょう。
クラシックも何百年という歴史があるものですから、やはり、前提となっている知識がいろいろとあります。でも、そんなものは落語だって、何だって、古典的なものには当たり前のことでしょう。実はなんてことはなくて、本でいってもせいぜい10冊にも満たない冊数、期間でいっても半年なり一年でも立てば、かなり見通しはできるものです。
今後いろいろと書いて参りますクラシック音楽を聴き始める皆様へ の記事では、クラシックを聴き始めた方々が、そんなハードルを気軽に乗り越えることを目指しております。
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クラシックを聴き始めるきっかけは人それぞれいろいろとあることでしょう。
小説だったり、ドラマやアニメだったり、伝記を読んで興味を持ったり、TV CMで流れた曲が気に入ったり、演奏家のドキュメントに感銘を受けたり・・・
私の場合は、ほんとうに意志的に聴き始めたきっかけは、べートーヴェンの第3交響曲の逸話を聞いて、べートーヴェンが破り捨てた曲はどんな曲か?と知りたかったというものでした。
そこで聴いてみたら、なんだか面白く、その後、べートーヴェンの曲から始って、いろいろ聴いて、いろいろ調べて、と今に至って居ります。
本当に大事なことは、繰り返しですが、皆様がご自分で本当に楽しまれて、少しずつでも、自分のペースでかけがえの無い一枚に出会うことです。この為には、出会った一曲一曲を大事にされること、そして、新たな一曲を探されることが必要で、両者のバランスは中々難しいものですが、ぜひ継続して平行して試されると良いのかな・・・と思います。
その際、私自身かつて困ったのが、「これ知ってる?」「あれ知ってる?」「そんなことも知らないの?」といった競争に巻き込まれることでした。人によって、時間的余裕、金銭的余裕、空間的余裕はさまざまです。大事なことは、ご自分で良い経験を得ているかどうか。そして、それは自分でちゃんと感じられることだと思います。
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さて、今後いろいろと図書を推薦したりなんなりと記事を様々に書いて参りますが、本日は私が大好きな日本のピアニストの言葉を二つ挙げて締めくくりたいと思います。
一つは故園田高弘氏の言葉、一つは現代日本の名人 最近も素晴らしいバッハ 《ゴルトベルク変奏曲》の録音を出された横山幸雄氏の言葉です。
ヨーロッパで浴びるように優れた演奏を生で聴いて、僕は聴き手としても成長したし、演奏家としても、誰がどの曲をどんなふうに弾いたかということをすべて知ったうえで弾かねばならないという、ヨーロッパの音楽会の厳しさも肌で知った。
僕は元来、人の言っていることは初めからあまり信用しないところがあったが、良いと言われても、自分で聞き直してみて、「本当にそうだ」と納得することが非常に大切なことと思う。大勢が良いと行っても、聴いてみると「これはどうかな」と思うものがたくさんある。
演奏の捉え方は相当に主観的なものであり、また個人によって好みに違いがあったり、その日その場の雰囲気によっても大きく左右されるものだ。例えば、僕自身の経験でも、CDを聴いていて、最初から気に入ってずっと好きなものもあれば、だんだんに飽きてしまうものもある。また、初めはよくわからなくても次第に好きになるものもあるし、何度試しても最後まで聴き通せないものすらある。一枚のCDを本当に確信をもって理解するには何十回も聴かなければ、とさえ思う。これがさらに一回きりのコンサートであればなおさらのこと、その本質的な価値を自信をもって判断するのは難しい。
しかし、これはあくまでもこの仕事に携わっている僕個人の感覚の話。一般の聴衆の方々がそのときの好みで判断することが許されるのに対し、僕はあくまで音楽に対して普遍的な価値がどれほどあるかないかを見ようとする。
その時その時の自分の楽しみを大事にしながらも、どこかでそこに変化を与える余地を残す。難しいですが、これが大事なのでしょう。
本職の方々でさえ、上のように仰っているのですから、「なにが一番!」「あれが絶対!」ということに固執せず − 勿論、「私もこの曲なら、この録音が!」と思うものは多々あるのですが・・・ −、そうは言っても、あまりに相対的にもならず、自分のペースでしっかりとしたクラシック音楽とのかかわりを築かれていかれれば、それで良いのだろうと思います。
いつもにまして、錯綜とした長文となりまして、失礼致しました。
今後とも弊サイトならびにブログをどうぞ宜しくお願い致します!
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